たくじ先生の新連載『破滅のカノジョ』で分かる引き込みの技術…!!
こんにちは、東京ネームタンクのごとうです!
個別相談や8Pネームできる講座で大活躍してくれているたくじ先生が新連載を始めています!みんなもう読んでくれたかな!
『破滅のカノジョ』
内容に関しては…ぜひ読んで欲しいので、あまりここでは触れないようにしつつ、でもたくじ先生の新境地なんじゃないかなと思ってます。
今回は着目しないと分からない、たくじ先生が使っているテクニックの核心を紹介しちゃいます…!たぶんたくじ先生はこれを読むと思うので、きっと今めっちゃドキドキしているんだろうなあ…
漫画はどこまで自分をさらけ出せるか
全ての漫画はエロ漫画…と、漫画を描く人はなんとなく分かる感覚ではないでしょうか。心の内に秘めたものを、露わに出していく。エロいといって差し支えないかと。
しかし、自分の心をさらけ出すこと。これがまず難しいことです。
壁の一つが、恥ずかしさ。
これはもう本能なのだと思います。人は、他の人と違った点を、恥ずかしいと思う心の動きがある。
「恥ずかしさ」というのは、社会という集団で生きていく中で人間に備わった習性なのだと思います。特別なことを恥ずかしい思うように、我々はプログラムされている。
改めて考えると不思議ですよね。例えば、自分が何かを強く好きだ、と思うことに、なんの後ろめたさがあるのか。でもなぜだか恥ずかしい。
告白とかね。「好き」と伝えることが、なぜこんなにもドキドキなのか。
しかしここはとにかく心を曝け出すのだ、と覚悟を決めればなんとかなります。さらにもう一点難しいのは、その伝え方です。
好きと言うのは簡単だが、好きと思わせるのは難しい
これも告白と同じなのかもしれませんね。
自分がいかに好きと思って、その気持ちを表現したとしても、相手や周りに同じ気持ちになってもらうのはものすごく難しい。
例えば僕はオセロが結構好きなんですが、
「オセロめっちゃ好きなんですよ…!楽しいんですよ…!!」
と言っても、みなさん「ふーん」という感じではないでしょうか。
熱量を持って熱く語るだけでは、その想いは伝わりません。
丁寧にその魅力を語って、例えば「最後の最後まで逆転の一手を探し続ける面白さがある」「将棋や囲碁と違って10分で決着がつく」「相手と心の交流ができる」
少しは響くかもしれませんが、そもそもゲームが好きじゃない人に対して、まだ難しいですよね。
共感させるにはまず先に興味を持たせる必要があると思います。
これには興味と共感を操る、演出力が必要になってきます。
演出力、具体的にどんなテクニックがあるか…一部を紹介しますね。
・分かりやすい感情から共感させる
・ショックを与えてから共感させる
たくじ先生テクニックの核心
「ムカつく上司にパワハラされて、ムカついた」
という感情は分かりやすく、スッと入ってくると思います。
そしてその状況で、実はそのムカつく上司が最近オンラインオセロにハマっている上にクソ弱いとしたら…ちょっとオセロに興味が持てませんか?
こうやって分かりやすい感情から共感させると、まだ自分が知らなかったものに自然と興味を向けられます。
また、オンラインオセロで上司をボコボコにした翌日…
「上司が会社のトイレで泣きながらオセロのコマをかじってる」
という描写を入れると、「何その気持ち!?」と読者にショックを与えつつ、その気持ちを理解したくなると思います。
興味さえ持たせれば、読者は魅力を受け取る準備ができます。
★まとめ★
まとめとして、たくじ先生はこの共感の順序とショックの与え方のバランスがものすごく上手い。
本来曝け出しにくい、おそらく恥ずかしさも伴う偏愛や性愛にも近い感情を、覚悟を持って物語の核に置きつつ、さらにその感情に向けて、読者を丁寧な技術と技巧でいざなっていく。
たくじ先生の導く先に何が待っているのか。みなさんまだ知らない感情に驚き、きっとハマってしまうと思いますよ…!
『破滅のカノジョ』おすすめです!
記事を書いているうちに2話が公開されてた…!
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