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漫画の描き方|アニメ化を目指すなら、有名漫画雑誌を目指すべきですか #008

自分の道が決まらないと進み始めることもできない、という気持ちはよく分かります。進み始めても「今これやってる場合かな?」と不安になると、とりかかっている作業にも集中できないですよね。

また現代は漫画家になるのにとてもいろいろな道があります。いったい何が近道で、どこが険しい場所なのか、分かりにくくなっていますよね。目標が遠いほど分岐が増え、悩んでしまうと思います。

アニメ化という目標に必要なもの

ご質問いただいた通り「有名漫画雑誌」を目指すというのは1つのルートだと思います。しかしこれは一体なぜなのでしょうか。それは「アニメ」に必要なものがそこで多く満たされるから、というのがあるはずです。

・ある程度の月産生産量の確保
・業界へのコネ
・信用

このあたりが解決しそうなので「有名漫画雑誌」がなんとなくいいんじゃないか…と思えそうですね。他に条件があるかは確かめたいところですが、逆にここさえ満たせば「有名漫画雑誌」でなくても構わないということです。

そう考えると何よりのアニメ化に必須なものは、その掲載場所よりもまず「強いコンテンツ」ではないでしょうか。誰もが振り向く「強いコンテンツ」があることがまず「アニメ化」には必須要項である。

なんだかとてもあたりまえのことを言っている気がしてきますが…強いコンテンツを継続して作れれば、それが最初「SNSで始まった」としても、アニメ化に繋がる可能性は十分あると思います。

たまに宮崎駿監督とか…有名な監督が埋もれた作品から独自の感性でピックアップするようなこともあるので、なにがなんでもコンテンツが絶対とは言い切れないですけどね。

強いコンテンツを作るには

作品なくしてアニメ化はできません。そのためにまず「強い作品を作れるようになること」が絶対に必要です。

というように「これは絶対に必要なんだ」ということをしっかり自分が納得できると、決心がつき、前に進めるようになると思います。

そして次に、「強い作品を作るため」に「絶対に必要」なものを考えます。「技術力」と「計画力」と「時間」と「お金」…と「これが絶対に必要」が細かく細分化できるはずです。この作業には「マンダラチャート」がおすすめですよ!

マンダラチャートは下の図のように、目的と必要なものを書き込むチャートです。

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真ん中のマスに目標を書き、その外側の8マスに、その目標を達成するために必要なものを書いていきます。大谷翔平選手もドラフト全球団指名を目指して作っていたそうです。検索してみてくださいね。

画像は僕が理想の漫画生活のために以前作った例題です。
真ん中を「アニメ化」や「強いコンテンツ」に置き換えて作ってみてほしいです。

こうしていくと具体的に自分の進んでいくべき道が見えてくるのではないでしょうか。

絶対に忘れて欲しくないもの

しかし絶対に忘れてほしくないのは「作品作り」には「作りたい!」という「強い想い」がまず必要だということ。

僕がこの質問を受けて強く確かめたいと思ったのは「なぜアニメ化したいのですか?」ということです。

アニメが好きだったから?…それなら自分の作品でなくてもいいはずです。なぜ「自分の作品」をアニメにしたいのでしょう。絵が動くのが好きだから?…それならなぜ自分でアニメーションを作らないのでしょう。

「なぜ?」を突き詰めていってほしいです。
ここを突き詰めた結果、自分ではない誰かが手を動かして自分がちやほやされたい…というなら、それだっていいんです。その状況の実現のためにエネルギーを注げるなら立派なことです。

僕は「映像研には手を出すな」という作品がアニメ化されたのは必然だったと思います。この作品に感じるエネルギーのように、本当にアニメが好きで好きでしかたないなら「アニメ化したい」と思う暇なく手が動き出しているのではないでしょうか。

漠とした目標の前に自分が真に何を望んでいるのか。実はこれを見出すのが、先に進むには何より先かもしれません。

叶うか分からないものに努力をできるのが才能のある人

誰の言葉か失念してしまったのですが、

100%叶うと分かっていれば誰だって努力できる。叶うか分からないことに努力できるのが、才能のある人だ。

というような内容を聞いたことがあって、本当にそうだと思いつつ…

僕が思うのは、その努力できる人というのも、そもそも努力を努力だとも思ってなくて、自分の目の前のことに熱意を向け続けられる人、つまり自分のやりたいことが随時100%叶ってる人なんじゃないかな、ということです。

夢や目標を語るなら、そこに必ず「具体的な熱意」が伴うはず。これをちゃんと自分で確かめることが「ここから何を目指すか」決めるときに何より大事だと思います。

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