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漫画の描き方|自分の漫画にモチベが上がらない人へ #007

マンガは一朝一夕でできるものではありません。ネームに向かう時間も原稿に向かう時間もそれなりに長いので…どうしても徐々にモチベーションが下がってしまうということもあると思います。

一度モチベーションが下がり始めると、自分の原稿に自信も持てなくなってきます。何が楽しくて描いていたか分からなくなり「この漫画ダメなんじゃね症候群」に陥っていく。なんとしても阻止したいところです。

ここではモチベーションが保てない理由を考え、それに対する対策をお話ししていこうと思います。

モチベーションが続かない3大要因

・上手く描けない
・描いても反応がない
・楽しくない

どんどんモチベが失われていく負の連鎖が見えますね…

まずは「楽しくない」からしっかり対策していきましょう。

まずそもそも描こうとしているそのマンガに自分が気持ちを載せられているか、これを確かめたいです。モチベーションとして求めるものには大きく分けて二種類「自分自身の自己実現」か「他者からの承認」があります。

「賞を取りたい」「編集さんに評価されたい」というように、作品の外部に欲求がある場合、これは作品作りにとても苦労します。なぜならその目的を叶えることさえできれば「どんな作品でもいい」からです。作品に目がいってない、魂が入っていないんですね。

そうではなく、作品作りはまず自分自身を見つめなくてはいけません。キャラクターやストーリーに「いいぞいいぞ!」これは尊い…とかこれはすっきりする…!とか自分のテンションが上がる場所を見つけてあげること。

アイデアをより具体的にしていくのも良いと思います。紳士が好きなら、どんな紳士がよりグッとくるのか。年齢は?職業は?立場は?自分の中での最高のパターンを具体化していき、原稿に入れ込みましょう。

もちろんキャラでなくても、関係性、背景、小物、ストーリー展開、グッとくるものであればなんでも構いません。「主人公が気づいていなかった真実を知り愕然とする瞬間」にグッとくるなら、どんな状況がよりグッとくるか、いろいろ想像し具体化に挑戦してみてください。

自分の中に「これは描かずにはいられない」という熱い想いを最初の段階で作っておくのはなにより大事です。

上手く描けない

まずこれが誤解されがちなのですが、キャラクターやストーリー、つまり「原作」を作ったら、あとは原稿に写していくだけ、と思っている人が多いのですが、それは間違いです。漫画には「原作」と同じくらい大事な「演出」という作業が残っています。

同じ『ももたろう』という作品でも、漫画家が違えばきっとぜんぜん違う作品になりますよね。鳥山明先生だったら、尾田栄一郎先生だったら、羽海野チカ先生だったら、あなたが好きな漫画家の先生だったら『ももたろう』をどう描くか想像してみてください。

どこを強調してどう伝えるか。これが「演出」です。同じストーリーでもコマワリによってぜんぜん違う見せ方になる。原作を「表現していく」とても大切な作業、それが「演出」です。

この「演出」「表現を楽しむ」という概念にそもそも気づいていないことがあります。せっかくあなたが作った「原作」の魅力を、どう増幅させて原稿にするのか。そこにやりごたえを感じ、モチベーションに変換してほしいです。

描いても反応がない

最初からファンや待っている人がいることも珍しいと思います。SNSに描いたものを上げても、なかなか見てもらえずハートもつかない。いくら自分で楽しく描いてもこれでは寂しいですね。

しかしそういう状況を嘆くよりも、今はたくさんのコミュニティがある時代です。ちょっと勇気を出して、自分に合ったコミュニティを探すというのも1つの手だと思います。

東京ネームタンクもその1つの候補にしてもらえたら嬉しいです。講座修了者の人が集まる「ネーム技術研究科」というオンラインコミュニティを作っており、こちらで交流することもおすすめです。

そのほかにも

マンガ技術研究会
何があっても生き残るクリエイターを目指す、オンラインサロン。
「漫画家志望部」など少人数の部活がたくさんありチャットルームで交流。
やさしさ創作村
創作の芽をみんなで育てる。否定語禁止のクリエイター専用コミュニティ。創作村専用のTwitter鍵アカウントを作り村人間で相互フォローとなる。
まんが奨励会
プロ漫画家養成のための勉強会。商業として評価される漫画制作技術を身につけるための講座やワークショップを開催。

など、それぞれ大事にしている思想が違います。
以上はすべて僕が代表をしているものです。今は漫画の向き合い方が人それぞれ多様です。漫画に取り組むすべての人に居心地のいい場所を作りたいと思っています。

もちろんここ以外でも構いません。探せばきっと自分に合う場所が見つかるのではないでしょうか。描いても見てもらえない…という状況は、自分の意思で変えることができます。

以上、モチベーションを下げる要因と対策でした。
モチベーションを取り戻し、せっかくなら楽しく漫画作りをしたいですよね!

関連記事:描きたいものがうまく描けない問題

関連動画:この漫画ダメなんじゃね症候群

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